(既報もいいところですが)あのスーパークロスが再び日本で開催されます。本年11月3-4日、場所は東京のお台場。埋立地の特設会場ということで、ざんねんながら本場さながらの「スタジアム・モトクロス」再現とはなりませんが、モータースポーツには冷ややかな昨今の環境下でよくぞ開催にまで漕ぎ着けた、と惜しみない賛辞を贈りたいと思います。
くわしくは公式サイトにて。
そのむかし私も、東京都内で開催されたJSXに何回も行きました。第二回は昼間の川崎球場で開催されてそれも観に行ったのですが、不思議なことに公式の記録に残っていないんですよね・・・。
さて、当時バイクに熱中している友人やまったく興味ない女性陣らとともに観戦したJSX。野球場の観客席の中程の高さにまでジャンプするモトクロッサーにみな大興奮。日本史上はじめてともいわれる観客のウェーブなども相まって初回こそ大いに盛り上がったものの、翌年以降は「んーもういいや」と。「誰が誰やらわからない」というのは前知識や興味のなかった人には仕方ないかもしれませんが、「同じようなグルグルが何回も繰り返されるだけでつまらない」「レース見るしかやることがない」「寒い」と。キッズレースやジャンプコンテスト、コースウォーキングはあったかな。野球のオフシーズンしかスタジアムを借りられないので寒いのもやむなし。しかし誰でも楽しめるようなエンターテインメントショウとしての側面で振り返ってみると、総合的にはやはり演出はイマイチだったかななんて思い出しています。
いまでも神宮球場のJSXでよく覚えているのは、来場者を迎える正面ゲートで大音響で繰り返し何度も流されていた「Born to be Wild」。オートバイのイベント=Born to be Wildというのはあまりにも短絡的な。MXなどにはまったく知識のない人が演出を担当していたんでしょうか。そもそもBorn to be Wildが劇中曲として使われている映画Easy Riderって1970年に日本公開ですよ・・・古すぎ。
しかしあのころの観戦型スポーツの代表格である野球や大相撲ですら、熱狂的ファンに試合さえ見せてやればそれで充分、選手やルールを覚えてから現場に来い!という空気がプンプン。にわかファンには右も左も分からない。興味のない人にも楽しめるようにと、球場や試合会場がおもてなしを重視するようになってのはごく最近のことですね。競馬場が若い女性に来てもらえるように賭博のイメージを払拭するよう尽力したり、小さな子供を連れてこられるようにレーストラックの内側に大きな遊技場を設けるようになったのもずっと後になってからでした。当時はそんなものだったのかもしれません。 エンタテインメントの本場アメリカでのSX開催ならもっといろいろ催し物があって面白いんだろうなあ、とため息混じりに友人とSXについて話をしていたら「こんな人がいるよ」と教えてもらったのが、ショーマン・Ronnie Mac!!
ボロい2stモトクロッサー、ヨレヨレの懐かしウエア。一見危なっかしい、しかし絶妙ライディングテクニックでスタジアムを盛り上げる、見るからに怪しい覆面ライダー。彼のことはこちらのサイトで詳しく解説されています。 酔っぱライダー!元祖ヘタウマ運転の神「ロニー・マック」
ここ最近のモトクロス選手なんてさっぱり(エンデューロやラリーも(^^;; )わからなくなっていたとはいえ、こんな面白い人がいたことを知らなかったとはまったく不覚の至り。メジャーリーグやアメフトのハーフタイムで超絶技を見せるマスコットキャラクターのような立ち位置、覆面の下の素顔はTopGearのThe Stigのような古の有名ライダーでしょうか、気になります!! そしてこんなショウなら大いに会場は盛り上がりそう。JSXの主催者の皆様、ぜひRonnie Macを招聘ください!!(^^)/
電動自動車の最高峰レース「Formula E」では、まったく騒音がないためレース中にDJやライブが行われていて、これまでカーレースに興味がなかった若者や家族連れをレース会場に呼び寄せることに成功しつつあるとか。都市型モータースポーツの先駆けでもあるスーパークロスでも従来のモータースポーツの枠に囚われない新しい取り組みを見せてほしいと、今回の開催に期待しています。
(3/11追記)
そういえば、大阪でこんなイベントが行われるのですが、記載するのを忘れてました。